近代の住宅モデルは 「いろり端のある家」 であり現代の住宅のモデルは 「リビングのある家」 である事は周知のとおりであります。世界水準に追いつく為に国の政策や高度経済成長などで50年という時間以上のボリュームで世の中が変化しそして住宅モデルや、そこに住む人の家庭・家族のあり方も変わってしまいました。
自分の知る40年前にはまだ家父長制度的な空気も残っており親を大黒柱として家族が結束していたように思います。決して裕福ではなかったけど時代背景にも恵まれてか我慢する事はさほど苦にはならなかったし家にいる時は一つの部屋に集まっている時が多かった。現代は欧米なみの住宅に憧れてか家も広くなり「リビングのある家」に 、ものすごいスピードでシフトしていった。
人が住宅モデルを変えていくのか住宅モデルが人を変えていくのか家族のあり様は確かに昔と違っている事はまちがいない。そこに住む家族のお父さんは残業、お母さんはパートに子供は夜遅くまで塾にと家族が一緒に住む時間が少なくなり家庭の空洞化が進んでいってしまった。
この物の豊かさを享受するためにどれだけのものを犠牲にしてどれだけの大切なものを失くしてしまったのか… 「バランスがおかしい?」 心とからだ、親子関係、家族、企業倫理、社会道徳…。そしていきなり過ぎるかもしれないが「家」と「庭」である。皆さんは家を建てようと計画する為に数多くの住宅展示場や住宅雑誌などを見て検討します。
その為に掛ける時間と労力たるや頭が下がります。そして住宅メーカーを決めたら今度はユーザーとメーカー担当者とがへとへとになるまで打合わせを繰り返してようやく完成の目を見るのです。ここまでやればそれはそれなりに満足いくものが出来るでしょう。そしてここで皆さんは力尽きてしまうのです。 何故なのでしょう。
これから最後の仕上げを計画しなければいけないのに…。庭の作り方次第で大変な時間と労力を掛けて完成させたマイホームが台無しになるかも知れないのです。皆さんの多くは住宅建築に参加したことで精も魂も使い果たし庭や外構は「まーっ、いいか」というように人任せにしていませんか。これでは「家」と「庭」のバランスの差は埋まりません。
昨今に見る 「とりあえず的」 な外構に大切なお金をどうして払ってしまうのか。原因は業者さんにも責任はありますが「それよりもお客様、あなた様に責任があるのではありませぬか!」…(すみません、もう少しだけ聞いてください) あと少しなのです。お客さまの理想とする住まいが完成するのは!
では、具体的にプランと予算をどのようにたてれば良いかということですが、まず外構工事の予算についてですがお客様から「外構工事にどれくらいの予算を掛ければよいのでしょう。」とよく尋ねられますが、これは内容によって様々で 、一概には「いくらかかります」とは云えないのが現状でしょうか。
専門誌には建築費の10〜15%程度とうたってある事が多いように見られますがそこまでの出費は難しいのが現実のようですし、いくら掛けるとどれくらいのものが作れるという目安も土地の条件や使用する素材によっても変わってきます。
では、どうすれば自分の気に入ったお庭が手に入るのかと云う事ですが例えば、こう云う考え方は如何でしょう。100万の予算を掛けたいと考えているとします。しかし、100万円で住まいを満足させるだけのお庭(外構)は難しいかもしれません。がしかし、100万円で夢のある計画とその基礎を作ることは可能です。 後は、それに沿って少しづつの時間と労力とお金を掛けていくことでその夢が叶うはずです。 もう一つ、予算の考え方にも増して大切なことがあります。 それは業者さんの選択です。当然、複数の業者さんに見積りを依頼されますが一番安い業者さんはやめた方が良い様です。経済的な理由ばかりを優先して工事を依頼されてもあまり良い結果を見たことはありません。
必ず今までの施行現場を見せていただいて判断することが肝心です。気に入らないからと工事をやり直すことはとても無駄なことです。
日本の住まいは決して欧米に劣ってはいません。しかし、欧米の住宅も日本の家屋も足を止めて見たくなるほどの住まいはどれも家と庭のバランスがしっかりしている事は間違いないようです。
「住まいは家と庭のバランスが命です。」